AGA(男性型脱毛症とは)
AGAとは「男性型脱毛症(Andro Genetic Alopecia)」の略称です。
特に成人男性に多くみられる脱毛症の一種で、薄毛や抜け毛に悩む男性の多くが、AGAであると報告されています。
AGAは、主に男性ホルモンが原因で発症する疾患ですが、遺伝や生活習慣などの要因も絡んでいることが多いです。AGAの抜け方で多く見られるのは、時間をかけて徐々に薄毛が進行していくところで、専門的な治療を施さない限り、どんどん進行してしまいます。
「薄毛が治らない」「いろんな薬を試したけど改善されない」とお悩みでしたら、医師の診察を受けてみましょう。
AGAの仕組みと原因
髪の毛はほかの毛と同じように、毛周期に従って抜けたり生え変わったりします。
通常、毛周期が一周回るのに、約1000〜2000日かかると言われています。この毛周期には3つの時期があり、それらが交代することで、髪の毛が生えたり抜け落ちたり、新しい毛が生まれたりします。その3つの時期は、以下の通りです。
- 成長期(2〜6年):髪の毛が最も活発に伸びる期間
- 退行期(2〜3週間):髪の毛の伸びが止まり、毛包が退縮していく
- 休止期(3〜4カ月):毛包の活動が停止して、毛が抜け落ちる
さらに、成長期は「早期」「中期」「後期」の3段階に分かれ、それぞれの過程で髪の毛が成長していきます。通常の毛周期が約1000〜2000日に対し、AGAの場合は、毛周期が100日前後と極端に短くなってしまいます。
AGAの発症と関係のある男性ホルモン「テストステロン」は、頭皮にある「5αレダクターゼ(5α還元酵素)Ⅰ型およびⅡ型」と結合することで「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成します。
このジヒドロテストステロンが、男性ホルモン受容体の「アンドロゲンレセプター」と結合することで、前頭部や頭頂部などの成長を抑制させ、ヘアサイクルにおける成長期を短縮させてしまうのです。
成長期が100日程度へと極端に短縮されてしまうのも、このジヒドロテストステロンによるものです。
毛周期の成長期が極端に短縮されると、髪の毛は十分に育たずに退行期を迎えてしまうので、「猫っ毛」のような細く短い髪の毛ばかりが増えていきます。この現象を「軟毛化」といい、これはAGAの症状の中でも特徴的です。
また、AGAの原因は男性ホルモンによるものが多いのですが、「母方の遺伝」も原因の一つではないかと言われており、中でも「X染色体」の影響が考えられています。その理由は、AGAの発症に関与するアンドロゲンレセプターの感受性に関わる遺伝情報が、母方から受け継ぐX染色体に含まれているからです。母方の家系のアンドロゲンレセプターの感受性が強い場合は、「薄毛になりやすいX染色体の遺伝子」が受け継がれる可能性があると言われております。
しかし、AGAによる薄毛が100%遺伝するとは限りません。
また、AGAの発症は、食生活や睡眠、運動、ストレスも関係していると言われています。とくに「肥満」は、AGAの重症度・発症時期に多大な影響を与えると報告されています。
しかし肥満も遺伝と同様、当てはまっていたとしても、AGAを100%発症するわけではありません。
AGAの治療法
当院では、主に投薬治療でAGAを改善させます。
投薬治療に用いられる治療薬は主に二種類に分けられます。一つ目は「AGAの進行を抑え、現在の毛髪を維持する治療薬」で、二つ目は「発毛効果を発揮させて髪の毛を復活させる治療薬」です。
フィナステリドやザガーロの単剤治療または、フィナステリドやザガーロとミノキシジル併用療法
※費用は税込表示になっています。
施術時期 | 内服療法・費用 |
---|---|
初月 | 3,300円~ |
再診 | 6,600円~ |
よくあるQ&A
AGA(男性型脱毛症)とは何ですか?
頭皮が見えるくらいの極端な抜け毛が特徴で、髪の毛の毛周期が極端に短くなる脱毛症です。男性に多く見られる疾患です。若年性と壮年性に分けられますが、年齢関係なくAGAと言われています。
AGAは遺伝しますか?
AGAの原因は遺伝だけではなく、ホルモンや栄養不足、過度なストレスなどの要因も絡んでいることもあります。親族の中に薄毛の家系の人が多くても、きちんと対策を取っていくことで、AGAの発症・進行を抑えることは可能です。
AGAではありませんが、育毛剤や発毛剤を使ってもいいでしょうか?
育毛剤や発毛剤には「発毛促進効果」だけではなく「脱毛予防」「ふけ、かゆみの防止」の効能・効果も含まれております。そのため、薄毛予防を目的で使用しても問題ありません。
ハゲは治療で治りますか?
薄毛で悩まされている方の中には「遺伝だから治療しても治らない」とお悩みの方も多いかと思います。
一口に「ハゲ」と言いましても、その原因は多岐にわたり、原因によっては治療法がきちんと確立されています。
また、ハゲの原因はおもに、不適切なヘアケアや過度なストレス、睡眠不足、食生活の乱れなども影響しているため、AGAの薬の服用だけで改善できるとは限りません。当院では生活習慣も配慮しながら薄毛治療を行い、患者様のハゲ・薄毛が改善できるよう、サポートします。